原宿で「スイスの朝ごはん」を食べたら素晴らしすぎて世界観が変わった / 口笛はなぜ遠くまで聞こえるのかもわかった

国が変われば文化も変わるし、朝食も変わる。世界の国々の朝ごはんが食べられるお店「ワールド・ブレックファスト・オールデイ」の原宿店では今、オープン1周年記念の特別メニューとして、なんとスイスの朝ごはんを味わうことができる

私事で恐縮だが、筆者(西本)はスイスに行ったことがない。スイスと言えば雄大な自然、美しい街並み、そして『アルプスの少女ハイジ』……そんな国の朝食ともなれば、さぞや恵み豊かで洗練された、それでいてヨーレローレロヒホーなものに違いない。心ひかれるまま現地に向かった。

・スイスの朝ごはん、見た目がヤバい

明治通りから脇道に入り、オシャレな店の数々の中にワールド・ブレックファスト・オールデイを発見。いや、発見というか……

パッと見、歴史ある一流ホテルと見紛うような外観が強く目を引く。ひときわオシャレすぎて、ワクワクと同時に緊張も湧いてくる。「入って大丈夫か? 中でサミットとかやってるんじゃないか?」と少しためらったが、スイス料理見たさが勝ったので入店。

席に着き、店員さんに渡されたメニューは、それはもうあふれんばかりの国際色をたたえていた。

まずレギュラーメニューの朝ごはんからして、イギリス・アメリカ・メキシコと幅が広い。ドリンクメニューもコーヒーに始まりマテ茶やペリエなど、豊富な種類が取りそろえてある。見ているだけで世界を股にかけている気分だ。

それらに加えて、2カ月ごとに国を変えて各国の朝ごはんを紹介しているとのことで、4月・5月に扱う国は韓国となっている。

さらに今回、前述したように特別メニューとしてスイスの朝ごはん(税抜1500円)が登場。店員さんに「スイスの朝ごはんください」と頼んだ際、「いま私はかつてない注文をしている」と感じられて大変気持ちよかった。インターナショナルなお店ならではである。

緊張もどこやら、すでに腹2分目くらい満足感を覚えていた筆者のもとに、しばらくして注文の品がやってきたわけだが……

オシャッ……オシャッ……オッシャレェエ~~~~ッッッ!!

思わず心の中で助走つきの叫びを上げてしまう。こんなにまぶしいほどの洗練ぶりを前にしたら、取り乱してしまうのも仕方ない。だって見てくださいよこの……

よくわからないけどオシャレなポテト……

よくわからないけど美味しそうなチーズ……

ちょっとよくわからないやつ……

『ハイジ』で見たことあるパン……

『ハイジ』で見たことある干し肉……

悲しいほど眼前の料理にボキャブラリーが追いついていないのは、「スイスの朝ごはんってこんなにオシャレなの? 嘘でしょ?」の一念に脳を支配されているせいだ。お店で作ったものだからというのもあるかもしれないが、いやはやこれは……

・スイスの朝ごはん、味もヤバい

とはいえ、このままレポートを終わってしまうわけにはいかないので、お店のメニューやインスタグラムに記載してある説明を参照しながら、詳しく各品目を見ていきたい。

まず最初は、比較的取っつきやすい白パンから。ハイジが作中でこれを食べているシーンを観たことのある方も多いだろう。正式名称はゼンメルといい、スイスから仕入れてお店で焼き上げた本格的なものである。

一口食べた瞬間、小麦の風味が鼻に抜ける。外側はわりと硬めだが、中はふんわり。スイスに行ったことがなくても、「これはスイスのパンだな」と訳知り顔でうなずけるほど上品なパンだ。

続いて、同じく『ハイジ』に登場していた干し肉。ビュンドナーフライシュという名前で、牛肉を調味液に漬け込んで乾燥させたものだ。

食感や塩気は生ハムに似ているが、香りにクセがある。しかし噛めば噛むほど深まる熟成の味わいは、個人的には「朝食と言わず、日がな一日噛んでいたい」と感じるほど美味しかった。

今度は、あまりなじみのない料理にフォークをのばす。ジャガイモの細切りをパンケーキのように焼いた、レシュティと呼ばれるスイスの国民料理である。

カリッと焼き上がっているものの、食べてみるとあっさりとした自然なジャガイモの味。これも実に上品。「ポテトフライとハッシュドポテトを足してスイスで割った」ような感じ。

チーズはグリュイエールとエメンタールの2種類が用意されていて、特に穴あきチーズであるエメンタールの方にテンションが上がった。「漫画のチーズじゃん!」となった。『ハイジ』でもこういうチーズを見た覚えがある。

子どもに大ウケしそうなビジュアルをしていながら、味は苦さがあって大人の味。もはやそんなギャップもオシャレである。

最後に手をつけたのは、よくわからなさが抜きん出ていた一品。ミューズリーというスイスでは人気のシリアルらしい。ミルクに漬かり、かなりふやけているように見える。時間を置いたからではなく、最初からこの状態だった。つまりこれはこういう料理なのだろう。

となると、少し残念だ。シリアルはサクサクな方が好きな人も多いのではないだろうか。「画竜点睛(がりょうてんせい)を欠いたなスイス……」と思いながら食べたところ、ベチャベチャでもサクサクでもなく、ミルクをたっぷり吸っているのにモチモチの新食感で、ハンパじゃなく美味しい。

スイスすごい。既存の軸にとらわれていた自分が愚かだった。

・もっと食べたい、世界の朝ごはん

というわけで、スイスの朝ごはんは全ての品目において、こちらの世界観を変えてくれるような新鮮な驚きの連続だった。「はるかヨーロッパの地ではこんな素敵な朝食を楽しんでいるのか」と、初めてスイスへの嫉妬を覚えたほどである。

また、今回のことをきっかけに、もっと世界の朝食が知りたいと思うようにもなった。そんな機会をくれたこのお店には感謝の気持ちしかない。そしてスイスの朝食もぜひもう一度食べたい。6月2日までの期間限定なので、興味のある方はお早めに。

それにしても美味しかった……とにかく食べやすかった。朝ごはんの理想形の1つだと思う。口笛はなぜ遠くまで聞こえるのか……ハイジの時代と今とでは品目が異なる部分もあるだろうが、スイスの朝ごはんを食べていた彼女なら、元気な口笛を吹けるに決まっている

・今回紹介した店舗の情報

店名 ワールド・ブレックファスト・オールデイ 原宿店
住所 東京都渋谷区神宮前6-15-14
営業時間 7:30〜20:00
定休日 不定休

参照元:Instagram @world_breakfast_allday
Report:西本大紀
Photo:Rocketnews24.


Source: ロケットニュース24