究極の油そば「爆盛油脂麺」が最高にジャンキーすぎて元の身体に戻れなくなった / 東京・五反田「平太周 味庵」

健康志向が高まりつつある現代、そこかしこで食生活に対する警鐘が鳴らされている。「バランスの良い食事を」「カロリーは抑えて」「脂肪は控えめに」……とてもありがたい忠告の数々に、時折こう思ってしまうことがある。「うるせぇえええええええ!!!!」と。

うるさいうるさい! ただでさえ辛い世の中なんだから好きなもの食うぞオラァ! こってり脂サイコ~~~!! そんな筆者(西本)のなけなしのパンク精神を温かく迎え入れてくれそうな麺屋があったので、たまらず向かってみると……待っていたのは究極の油そばだった。

・名前からして脂まみれ

今回足を運んだお店は、油そばも提供するラーメン屋である「平太周 味庵(ひらたいしゅう あじあん)」。五反田駅から徒歩5分程度で看板が見えてくる。

そして名物である油そばは「爆盛油脂麺(ばくもりあぶらあぶらめん)」。400グラムもの麺量と、たっぷりとまぶされる背脂が有名らしい。

食べる前からすでに「爆盛油脂麺」という字面のカロリーがすごい。こってり好きにとっては何度も声に出して読みたい日本語である。「爆盛油脂麺」は15時以降限定メニューなのだが、筆者は楽しみすぎて30分くらい前に着いてしまった。

店前の看板などを眺めながら、「爆盛油脂麺」を口にできる瞬間を待つ。1番人気のメニューは特製ラーメンのようだが、大学生らしきグループやサラリーマンなどが続々と集まってきたあたり、刺さる人にはたまらないようだ。

ようやく15時になり、花に飛びつくミツバチのように入店。食券を買おうとするも……あれ、見つからない?

と思ったら、他のメニューから完全に孤立したゾーンに「爆盛油脂麺(880円)」のボタンが。「本当に脂っこいものが好きな人だけが食べてね」というメッセージ性を感じる。

・実物は名前以上に脂まみれ

注文し、待つこと十数分でいよいよ丼がやってきた。しかし、「よっしゃ食べっぞ!」と箸を取ろうとした手が止まる。

予想はしていた。だがそこにあったのはそれを上回る光景だった。

麺2玉分400グラムの衝撃もさることながら、それ以上に、麺の上に積もる真っ白な背脂が心を奪う。麺だけでなく、丼のふちにまで脂が散っている。どこもかしこも脂だらけで、実物は名前負けしていないどころか「油脂脂脂脂脂麺」という感じ。

加えて驚いたのが、丼と一緒にカウンターに置かれたカゴだ。中にはマヨネーズやカラシなど9種類もの調味料が詰め込まれている。おもてなしの精神がすごい。あるいはそれほどに手ごわい麺なのか。

・最高に脂っこい味

ともかく食べてみなければ始まらないと思い、麺を箸で持ち上げる。

麺にたっぷりの背脂が絡み、ギトリギトリとまとわりついてくる。「ギトリギトリ」なんて言葉を初めて使ったが、それ以外にこの様子を表す表現が見つからない。

そして、意気込んで麺を口に入れた瞬間――「最高」の2文字が脳内で弾けた

背脂の独特の甘みと風味が、すさまじい重厚さで押し寄せてくる。見た目ほどしつこくなく……なんてことは決してなく、ビジュアルのまま最高に脂っこい。なにせ一口食べただけで、唇が脂まみれだ。しかし、それがこってり好きにはたまらない。

モチモチの太麺、混ぜなくともしっかりと味の利いたタレ、舌の上でとろける濃密な背脂が、脳みそから腹の底までガッツリと重奏を響かせる。容赦ないニンニクの香りとシャキシャキのネギも、引き立て役として文句なし。

ああ……これはまさしく、究極の油そばだ。この上ない中毒性に、箸を持つ手が止まらない。

・味を変える調味料たち

このまま食べ進められそうでもあったが、せっかくなので調味料を使ってみることに。今回は特に気になった3種類をピックアップ。

まずはマヨネーズ。脂の上に油を乗せることに少し抵抗はあったが、意外にもこれがメチャクチャ合う。酸味のあるマヨネーズが加わると、一気に油そばからパスタ風うどんのようなテイストに様変わりする。

続いて粉チーズ。こちらも麺に加わると口の中が洋風に。まったりとした風味は麺のしつこさを引き上げるのではなく、華麗に方向転換させてくれてとてもイタリアン。まさかこんな味わいを楽しめるとは。

最後はカラシ。わかりやすく言えば、味の濃い焼きそばにカラシを入れるようなものだろう。ピリリとしたアクセントに食欲も沸き立つ。

調味料ごとに全く違う顔を見せる究極の油そば。使わずに済ませようとしていた自分が愚かだった。今ならわかる、調味料という部下を従えてこその油そばの帝王なのだと。

・もう食べる前には戻れない

そんなこんなで、最高にジャンキーでありながらトリッキーな側面も見せてくれた「爆盛油脂麺」を完食。こってり大好きっ子の需要を満たして余りあるほどのカロリー、そして暴力的なまでの脂と旨味の洪水をたっぷり堪能することができた。

とはいえ、さすがに400グラムもあると満腹度合いもすごい。「多そうだな」と思う方は、麺量を少なめの300グラムや200グラムに変えることもできるので、ぜひ調整しながらチャレンジしてみてほしい。

筆者は今、とてつもない幸福感と同時に不安感も抱いている。もうこれ以外の油そばを食べても満足できないかもしれない、と。

・今回紹介した店舗の情報

店名 平太周 味庵
住所 東京都品川区大崎4-2-2
営業時間 月~土・祝 11:00~24:00 / 日 11:00~22:00
定休日 無休(元旦、1月2日休)

Report:西本大紀
Photo:Rocketnews24.


Source: ロケットニュース24